「博多」の歴史をひもとく!「福岡」との違いも徹底解説!

「博多」の歴史をひもとく!「福岡」との違いも徹底解説!

「博多ラーメン」に「博多織」、「博多弁」など博多と名前のつく言葉は多いものの、イマイチ「福岡」との違いが分からないと思っている方も多いのではないでしょうか。ここでは、その2つの地名の違いについて、国際都市として栄えた博多の長い歴史とともにご紹介します。

博多の歴史

日本最古の港とも言われる「博多」には、長い歴史があります。ここでは、博多と呼ばれるようになったその起源や、その歴史についてご紹介します。

「博多」の起源は?

「博多」という地名が生まれたのは、さかのぼること8世紀ごろと言われています。当時は、湾内を中心とした広い地域を指す地名とされていました。この地名の由来については、「土地博(ひろ)く人・物産多し」という言葉をもとに「博多」、鳥が羽を広げているような地形から「羽形(はがた)」など、さまざまな説があります。

博多の歴史 古代から平安時代

古くからその土地の利を活かして、貿易の拠点となり、港町としてさらに発展を遂げていきました。6世紀ごろには、すでに外交の拠点として重要な場所とされており、遣唐使や遣隋使などの時代よりも前から、大陸との交流の窓口であったことが知られています。平安時代には、海外からの要人を受け入れるための「鴻臚館」がおかれ、海外交易における大切な役割を担いました。

博多の歴史 日宋貿易と元寇

その後、平安時代末期になると、日宋貿易が栄え、さまざまな外国人であふれる国際都市となっていきます。宋から移り住んできた人々の町も形成され、さまざまな新しいものが博多を通して日本へ入ってくるようになりました。

しかし、その繁栄の後、1274年におこった元寇襲来により、博多の町は破壊されてしまいます。その後は、博多湾につくられた石垣「元寇防塁」によって博多の街を守ることに成功し、貿易都市としてさらなる発展をとげます。

「博多」と「福岡」の違いって?

みなさんは、その違いをご存知ですか?よく混同されることの多いこれらの地名ですが、実は全くの別物なのです。福岡県民、とくに博多っ子にとっては、これらはとてもセンシティブな問題。一般的に那珂川を挟んで東側が「博多」、西側が「福岡」と呼ばれてきたこれらの地域について詳しく説明します。

歴史的に見た「博多」と「福岡」の違い

「福岡」は、江戸時代に、初代福岡藩藩主である黒田長政によってつくられた福岡城とその城下町を指す地名として生まれました。黒田長政の祖先にゆかりのある地名からとって名付けられたと言われています。

このように、「福岡」は武士を中心とした城下町として、一方「博多」は商人の街として、それぞれ独自の発展をとげました。当時は、2つの町を行き来することは禁じられていましたが、2つの町の間に位置する「中洲」だけは、自由にアクセスできました。その「中洲」は現在でも、九州を代表とする歓楽街として知られています。

「福岡市」VS 「博多市」?大論争へ発展!

明治時代の廃藩置県により生まれた「福岡県」ですが、その直後には新しい市名を決めることとなりました。市議会は「博多派」、「福岡派」に分かれて大論争が勃発。最終的には、わずか1票差で「福岡派」が多数となり、「福岡市」が誕生しました。一方、市名を譲った代わりとして、新しくできた駅名は、「博多駅」となることが決まりました。

博多にまつわるお祭り

ここでは博多を知るために欠かすことのできない、歴史的な2つのお祭りについてご紹介します。

博多祇園山笠とその歴史

ユネスコ世界無形文化財にも登録されている博多祇園山笠の歴史は、1241年にまでさかのぼります。当時流行していた疫病をしずめるために、町を清める目的ではじまったのが起源とされていて、博多にある伝統的な「櫛田神社」の奉納神事として続いてきました。

毎年7月1日から15日まで、豊臣秀吉によって分けられたと言われる7つの区画(それらを流と呼びます)に分かれてとり行われます。見どころは大きく分けて「飾り山笠」と「追い山笠」の2つがあります。

「飾り山笠」は、市内各所に設置される高さ10メートルから15メートルもの巨大な山笠です。豪華絢爛で、見応えたっぷりのものばかりなので、ぜひそれぞれの山笠を鑑賞してまわるのがおすすめです。

一方で「追い山」はまさに山笠のクライマックス。7本の山笠が一堂に集まり、男たちが山笠を担いで町を駆け抜けます。タイムも競われるため、それらは迫力満点。博多の男たちの熱気を肌で感じてみてください。

博多どんたくとその歴史

博多祇園山笠と並んで有名なのが、「博多どんたく」です。毎年5月3・4日にひらかれていて、動員数200万人を超える日本でも最大規模の祭として知られています。これらの起源であり博多どんたくの中心でもあるのが、「博多松囃子」という無形民俗文化財に指定されている祭です。

室町時代から続く伝統的な祭りで、福神、恵比須、大黒、稚児の格好をした人々が町を祝い歩きます。この松囃子の他にも、市民を中心とした多数の参加者が練り歩いたり、広場で踊りを披露したりと、この期間は博多の町中がどんたくで染まります。

まとめ

長い歴史を持つ博多は、商人の町として古くから栄えてきた活気あふれる町です。博多祇園山笠や、博多どんたくの他にも、「櫛田神社」や「キャナルシティ博多」など観光スポットも目白押し。美味しい博多のグルメを味わいながら、のんびり過ごすのに絶好の町です。

旅行の際は、ぜひ「博多の宿 旅館まいだし」へお越しください。JR博多駅から1駅のJR吉塚駅から徒歩4分という好立地で、博多の観光に最適です。和室、洋室の心地よい客室の他に、ゆっくり旅の疲れを癒すことのできる大浴場も完備しております。歴史あふれる博多の町へ、ぜひ遊びにいらしてください。

ご予約・お問い合わせ

ページ上部へ